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ブログ - 悩み相談と心の対話の場所 | NPO法人東京メンタルヘルス・スクエア

東京メンタルヘルス・スクエアblog

SNS相談で出来ること、出来ないこと

カテゴリ: スクエアのSNS相談 作成日:2020年09月13日(日)



東京メンタルヘルス・スクエアのSNS相談では、豊富な相談支援経験のあるカウンセラーが指導的立場であるスーパーバイザーとして参加し、話し合いながら相談をお聴きしています。

 

スーパーバイザーの一人、マンガでやさしくわかる認知行動療法など数多くの書籍を出している玉井仁スーパーバイザー(東京メンタルヘルス・スクエア理事/東京メンタルヘルス・カウンセリングセンター長)にお話をお聴きしました。
玉井スーパーバイザーの優しさと厳しさの絶妙なバランス、そして「人」に興味を持って接するまなざし、ぜひ感じてください。
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玉井仁(たまい ひとし)スーパーバイザー


——玉井さんは普段どのような活動をされていますか?

東京メンタルヘルス・スクエアの理事、また東京メンタルヘルス株式会社のカウンセリングセンター長としてSNS相談を含めたカウンセリングを行っています。

人間ってどういうものか。どういう風に人と人とが付き合っていけるか。そういうことに興味を持ってカウンセリングをしています。
その中でも特に、衝動性のコントロールができない人たちがコントロールできるように心理療法を適用する。そういうことをやっています。

——衝動性のコントロール、というのはどういうことでしょう?

人にはアクセルとブレーキがあって、適切に踏み分けられるとうまく走られる。片方だけ踏み続けたり、両方とも踏み続けたりすると、暴走してしまう。
そうした強い感情、衝動を無くすのではなくコントロールする。そういう衝動があっても大丈夫な自分になれるか、ということをテーマにしています。

——衝動を抹消するのではなくて、共生する。

社会は適応することが求められる場ですから、我慢しないで生きるのは難しい。一方で家庭では自由にできる。社会で抑圧されればされるほど、家庭ではブレーキが効かない自分になってしまう。それでDVやモラハラが起きて「会社では温厚な人なのに」と周りから驚かれたりします。
さらに日本人は結構短気な人種でもあると思うんです。素直な部分と短気な部分を合わせて持っている。それは、他の研究者たちも指摘していることですけどね。それがうまく機能していると良いのですが、抑圧される状況になると、反動で良くない行動につながることも多い。

――その行動の二面性、SNSでもよく見ます。

そうですね。SNSにストレス解消の場を求めたり、うまくいかないときに炎上したりするのは自然な流れだと思います。
日本では同調圧力が強く、他人と合わせるのがいいことだと思う傾向があります。さらに匿名の場であるインターネットの一番気楽なことは、やったことの責任を自分で取らなくていいので気が楽という面と、自分の行動を振り返らないという悪い面があります。問題があればすぐバックレればいい、という姿勢は、一人前である自分を放棄して無責任でいられるところで、残念な面ですね。

でも、ブレーキを踏まないで暴走したらストレスフリーかというとそうでもなくて、適度にブレーキを効かせるというのはそのほうが長期的に見る楽だったりします。
感情的に言うよりも少し我慢した方が、心が安らぐこともあるんです。

――そうなんですか。アクセル踏みっぱなしの人はさぞかし気持ち良いだろうと思うのですが……

そうでもないから、私のところに衝動をコントロールしたいと思う方が来られる。そういうところが人の面白いところだと感じます。動物と同じように、安全な枠組みがあって初めて自由を楽しめるのですが、その枠組みとうまく折り合うのが難しい、という人は少なくありません。

SNS相談にも、一定の枠組みがありますよね。匿名性もその一つです。それは、通所のカウンセリングとは異なります。匿名でないと不安な人もいます。それがいいとか悪いじゃなくて、不安なんだってことを認めて迎え入れたらいいと思うのです。自分のことをさらしなさいと言う必要はない。匿名であれば話せるなら、匿名でもいい。話していくうちに、自分から心が開けていったらいいね、と心の中で声をかけています。
自発的に話してくれた少しのことに対して私たちが真剣に向き合うこと、私たちの反応を受け取ることが本人の不安を和らげたりしますから。
オンラインで気楽に相談することで、ブレーキを少し踏むことのステップに進んでもらえたらいいなと思っています。

——SNS相談に関して、これからどんなことに取り組んでいきたいですか?

私はカウンセリング実務だけでなく、事例を研究して論文にまとめるといった学術的な活動も行っています。「SNS相談を通じて人はどのくらい変化しうるのか」ということを論文として定量的に示してみたいと考えています。

カウンセラーがSNS相談を行うことはどのような効果を提供出来るのか、調査したいですね。


――人が変化する、というのがテーマですね。SNS相談で出来ることは何だと思いますか?

SNS相談で話したことは、履歴として残ります。そこが良いところかなと思います。
相談者さんは、相談時間内の文字のやりとり自体で変化していきます。さらに、相談後に繰り返し見直すことを通して相談者さんの中にしみこんでいくような関係が作られていくこともあるでしょう。

――相談後にカウンセラーとのやり取りを読み返していました、というメッセージを頂くこともあります。

そう。手紙のように交わした言葉が手元に残って、カウンセラーの言葉だけでなく自分の言葉も沁み込んでいく。そうことができるのは対面相談や電話にはない、SNS相談のメリットです。
「読み返していました」というメッセージをもらったとき、どんな思いで読み返したのか、どんなことに気が付いたか聴けたら、クライアントさんの中でどんな風にその言葉がはたらいているか見ていけるだろうなと思います。

――その一方、SNS相談で出来ないことは何だと思いますか?

一切自分のことを晒さない関係性の中で、自分が本当に心を開いて変わっていけるなという感覚を持てるかどうか。内面的な変化を深く促していくというところにはまだ課題があると思います。

もう一つは、文字の怖さを感じています。
対面でお話を聴いていると、相手の言葉だけでなく、ニュアンスを感じることがありますね。チャットではそれを感じるには、様々な機器が間に挟まりすぎている。最近の人はチャットからもニュアンスを読み取る優れたセンサーを持っているのかもしれないけどね。
文字というのは想像以上に相手に侵入します。その文字の印象にとらわれてしまうと、視野が狭くなってしまう。

――文字で画面に飛び込んでくる言葉はインパクトがありますね。良くも悪くも。

インターネットで現実より炎上が起きやすい理由は、匿名性に加えて、視野が狭くなりやすいということもあります。
それが良いとか悪いとかじゃなくて、そういうものなんです。
「そういうものだ」と分かることが大切で、相手が分かると対応を考えることができる。
文字だけを見るのではなくSNSの向こうにいる人を見る。そういう感覚とか想像力の訓練をしているのがカウンセラーです。視野を広く持って相談者のことを適切に理解し、必要なものを見極めて届ける。そういうSNS相談の時間にしたいですね。
カウンセラーのみならず、みんながそういう力を持っていたら人間関係の問題や炎上は激減するのでしょうが、皆がそのことに力を注げるわけでもないし、人間には努力してもできないことがある。人には限界があるからどうしようもない。

——限界を「そういうものだ」と認めることも、大切ですね。

できないものはしょうがないですからね。例えば私はアスリートのように速く走ることはできないけれど、カウンセラーとして自分やクライアントさんの心を見る勉強を続けてきました。人には個性があって、できること、できないことの凸凹があるから、同じことをできなくても理解し合うことはできる。適材適所ですね。

——そう言っていただけると、できていないことが色々あっても、安心して話せる感じがします。

それはよかった。私がカウンセリングで気を付けていることのひとつが、人は安全でないと変化できないということです。カウンセリングルームでもSNSでも、相談に来られる方にも安全な場所、安全な人だと感じてもらいたいですね。

——最後に、これからSNS相談を考えている人にどのようなことを伝えたいですか?

世の中には、絶対に、あなたのことをわかってくれる人がいます。
その誰かを探すツールとして、インターネットは有効だと思います。私たちのSNS相談も、わかってくれる人を探すきっかけとして話に来て欲しいなと思います。
そして味方を見つけて、自分のしたいこと、なりたい自分に進んで行けたらいいですね。

——もし、その人の「したいこと」がどう考えても無謀だったら、どう対応しますか?


無謀だっていいんですよ。
自分の中に「したいこと」があるのは、とても素敵なことです。だから私は全部肯定します。
もしそれがどうしても実現できないのなら、ご自身が「これは向いていない」と気が付けるようにお手伝いしていきたい。そして、どういう形なら「したいこと」ができそうか、見つけるお手伝いがしたいです。

——玉井さんの厳しさと優しさを聴かせて頂いた思いです。本日はありがとうございました。

2020年9月9日
広報スタッフA
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Twitterでカウンセラーとお話ししませんか(3)

カテゴリ: スクエアのSNS相談 作成日:2020年08月27日(木)

東京メンタルヘルス・スクエアのSNS相談では、Twitterのダイレクトメッセージを通じてカウンセラーがお話しをお聴きしています。
最前線でお話を聴いている3名のスーパーバイザーにTwitterを通じた関わりへの想いを聴きました。

3人目はスーパーバイザーBさんです。
Twitterは怖い場所にも安全な場所にもなり得る場所です。
そのTwitterで私たちが安全な場所でありたい。

今の悩みを取り巻くストーリーを安心して話して、カウンセラーとの会話を通じて「コトバ」と出逢える場所になりたい。

そんな想いで相談を受けているスーパーバイザーの姿勢をお伝えします。
pexels freestocksorg 586391


――LINEの相談とTwitterの相談、どんなところが違うと感じますか?

LINEで相談してくる人は、最初から「こころのほっとチャット」に相談しようと思って来る人が多いですね。
一方、Twitterは日常ツイートをしている流れの中で、Twitterから相談できるところを見つけてちょっと相談してみようかという気持ちになる。相談に来られるハードルが低いように感じます。
ツイートで自分のことを文字で表現することに慣れている人が多く、『こころのほっとチャット』で攻撃的な発言をするのもTwitterを通じた相談が多いように思います。

――なぜそういう違いがあるのでしょうね。

一つは、TwitterはLINEと違って一時的なアカウント(捨て垢)を作りやすいく、匿名で好きなように振舞えるからだと思います。
もう一つはTwitter上に、同じ考え方や趣味を持つ「仲間」がいるからだと思います。「みんなでやれば怖くない」の意識がはたらいているのかもしれません。

——現実と同じような、怖さがありますね。

Twitterは怖い場所です。怖い場所で怖いことを書いている人たちがいる。そのことをTwitterユーザーもカウンセラーも知っておく必要があります。

その一方でTwitterが安全だと思える側面もあります。
ネット上とはいえ「仲間」がいるということは、そこで攻撃的な表現や危険なことをしていたら、それを誰かが見ているということです。本当に危険なときは仲間であってもその内の誰かに、止めたり通報する力が働きますので、一人でやるよりもまだ安心です。

——1人じゃないことで助長することもあるし、抑制されることもあるのですね。

自分がやっていることでも、他人が同じことをやっている様子を見ると客観的になって危なさを感じることもあるみたいです。

その点で仲間のいるTwitterは安全です。

——Twitterで相談を聴いていて、怖い思いしたことありますか?

いろいろあります。ここでは言えないですが・・。
たとえ話を聴く立場であっても、安全に相談ができないような攻撃的な発言が繰り返される場合にはTwitter社への通報を視野に入れた毅然とした対応を取るようにしています。

通報への対応以外にもTwitterが安全だと思うのは、Twitter社が投稿内容のパトロールに力を入れていることです。全てではないけれど危険な投稿は「センシティブな投稿」と判定され、ツイートの表示が制限されます。
Twitterで起きた様々な事件もTwitter社を動かしているのでしょうね。

——自由に発信できる一方で、見守られてる感じですね。

捨て垢も同じように安全な面と怖い面があります。使いようによって他者を攻撃する道具にもなるし、自分を守る道具にもなります。
匿名で誰かを攻撃する道具になりますが、誰にも言えないことを匿名で言いたい時、こころのほっとチャットのような相談窓口をフォローしていることさえ自分のフォロワーに見られたくない時には自分を守る道具になります。

――Twitterで相談に来る人に、どのように関わりたいと思っていますか?

どの窓口から相談にくる方も、どのような相談でも、カウンセラーとしては同じ姿勢で聴くようにしています。
たまに「他にもっと深刻な悩みを抱えている人もいるのに、こんな小さなことを相談してごめんなさい」という方がいらっしゃいますが、悩みに重い軽いはありません。その方が本当に悩んでいるのなら全て深刻な悩みですから、どの相談にも本気で向き合います。

Twitterで特に気をかけているのは、文章の書き方の癖です。文章を書き慣れている方は、書き方にその人の癖が出やすいです。相談内容だけでなく、ツイートを通して見える癖やプロフィールなどからどのような人か感じ取り、その方の全体を見るように心がけています。

――相談している内容だけが、その人ではないですものね。

悩みは「今」だけにあるものではなくて、過去から未来へ続くストーリーの中にあるものだと思ってます。
ですから、悩みを取り巻くストーリーを、話せる範囲でいいので聴かせてもらえたら嬉しいな思っています。そうすると、いろいろな側面から相談者さんの世界を見ることができると思いますから。

――これからTwitterで相談しようとしている人にどのようなことを伝えたいですか?

何も持たないで相談に来て欲しいなと思います。自分が欲しい答えをもらえると期待して入ってくるのではなく。
そしてそこにいるカウンセラーや、やり取りする言葉に出逢って欲しいです。

たとえば、あなたが「消えたい」「死んでしまいたい」と思っていたとして・・・。
「あなたの思うようにしたらいいよ」とか「死なないで!!」といった言葉を、あなたは心のどこかで期待しているかもしれません。でもその期待通りの言葉はきっと返せません。
あなたが望む言葉とは違う言葉できっとお返事させてもらうと思います。

だけど、お話しをしながら「本当はこういう言葉が欲しかったのかもしれない」と感じてもらえるような、活字だからこその「コトバ」の出逢いがあったりして「また苦しくなったら『こころのほっとチャット』に相談しよう」と思ってもらえたら嬉しいですね。

 

2020年8月27日
広報スタッフA
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夏休み明けの子どもたちの自殺と、いじめの二重の苦しみ

カテゴリ: スクエアのSNS相談 作成日:2020年08月21日(金)

syoujo nayami s

 

 

夏休み明けの子どもたちの自殺と、いじめの二重の苦しみ
~「言ってねと言ったから言ったのに、どうしてそれなのにわかってくれないの?」~

 

SNS相談を受けている中であらためて気づかされることがあります。
そのひとつを今回はお伝えできればと思います。

 

夏休み明け、とりわけ9月1日に子どもたちの自殺率が高いという悲しいニュースは、ここ数年多くのメディアで取り上げられています。

そしてその自殺に関わることが多いのが、いじめです。

 

いじめ被害の子たちは二重に傷ついている
私たちが子どもたちからのSNS相談を受けていて、あらためて気づかされたことは、いじめ被害を訴える子どもたちは二重に傷ついている、ということでした。
二重とは、いじめ被害そのものでの傷つきが一つであり、もうひとつは、いじめ被害を訴えてもそのことを親身にわかってもらえないことでの傷つきです。

 

もう少し説明を加えます。

 

「いじめにあったら言ってね」と優しく言う大人たち
いじめ被害を耳にしたまわりの人たちは、どのようにそのことを思うのでしょうか?

 

たとえば、次のように思う人は少なくないかと思います。
「どうしていじめを受けたのを言ってくれなかったの? 言ってくれればなんとかできたのに」あるいは、「言ってくれなきゃわからないよ、必ず言ってね」と。

 

このため、学校で子どもたちを守る総本山である文科省は「SOSの出し方教育」をここ数年、学校教育の重点目標として熱心に推進しています。
「困ったことがあったら、助けを求めよう」「誰でもいいから、とにかく誰かに相談しよう」
と、SOSの出し方の教育を進めています。

 

ただ、SNS相談を受けていてあらためて気づいたのは、いじめ被害を受けた子どもたちは、実際には周りに何らかの形でSOSを発信していたということでした。

 

SNS相談で聞かれたいじめ被害の子たちの声
相談の中から典型的な子どもたちの訴えを、以下に抜粋してみます。

 

「母に一度相談したが、あまりきちんと聞いてもらえなかった」
「先生たちや周りの人、誰もわかってくれない。周りの人みんな信用できなくて、生きていていいのかもわからなくなってきた」
「誰かに助けを求めても誰も助けてくれない」
「いじめを苦に自殺未遂したが、母からそのとき強く突き放された、まったくわかってもらえなかった。そのときの母の言葉が頭から離れない」
「小学校のときからいじめ。先生に言ったらみんなにバラされて余計にひどくなった。もう誰にも言いたくない」「それから学校に行こうとすると、腹痛や嘔吐」

 

大人たちは「何かあったら言ってね、なんでも助けるから」などと言います。
ただ、苦しんでる子どもたちの多くは、周りに言ったのに「わかってもらえなかった」と傷ついていってしまっています。

 

【言ってねと言ったから言ったのに、どうしてそれなのにわかってくれないの?】
こんな風に思った子どもたちの心は? と想像すると、どんなに絶望してしまったことだろうかと思えてきます。

 

孤立させないことと、人間不信にならないようにすることと
「言ったのにわかってもらえなかった」ことで、子どもたちは二重に傷ついていくのです。
そして、わかってくれない周りの人たちのことを信じられなくなり、人間不信になります。
「こんな思いをするくらいなら、もう誰にも言わない。言ってもわかってくれないし、逆にそんなのいじめじゃないなんて言われたら、もう誰も信じられない」となるのも無理もないことでしょう。

 

こうして被害を訴えた子どもは、大事な人間関係の中から抜け落ちて、孤立していき、口を閉ざしていってしまうことがあるのです。

 

「SOSの出し方教育」はとても大事です。ただ、それだけでは不十分であると言わざるをえません。
子どもたちにSOSの出し方を教育することと合わせて、「SOSの受け止め方教育」を周りの大人たちに進めていくことが、さらに大事であるだろうと考えています。
子どもたちを孤立させないために、子どもたちが人間不信にならないように、そして子どもたちのいのちを守るためにも。

 

*ここでは、相談に寄せられた言葉から書きましたが、実際にはまわりの大人たちにいじめ被害を伝え、そしてしっかりと受け止め、わかってもらい、解決したということも多くあります。ということも書き添えておきます。

 

2020年8月22日
カウンセリングセンター長 新行内
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Twitterでカウンセラーとお話ししませんか(2)

カテゴリ: スクエアのSNS相談 作成日:2020年08月20日(木)

東京メンタルヘルス・スクエアのSNS相談では、Twitterのダイレクトメッセージを通じてカウンセラーがお話しをお聴きしています。
最前線でお話を聴いている3名のスーパーバイザーにTwitterを通じた関わりへの想いを聴きました。

お2人目は賀澤SNSスーパーバイザーです。
匿名性が高いTwitterで、どのような人と話しているのか見えにくいのは相談に来られる方もカウンセラーも同じ。

だからこそカウンセラーが信頼されるように丁寧に関わろうとする真摯な姿勢をお届けします。
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――LINEの相談とTwitterの相談、どんなところが違うと感じますか?

Twitterでのご相談をお受けするようになった当初は、LINEの相談とは少し違うかなと感じていました。
LINEは話し相手がいないと会話が成り立たないツールですが、Twitterは相手がいなくてもつぶやくことができます。それがTwitterの良いところだとも思います。
相談に来られる方もつぶやくことに慣れていましたので、相談したいのか、つぶやかれているのかがわからないこともありました。会話がスムーズに進まない事も多かったり、時間だけが過ぎてしまう事もあり、お話していただきたいことをうまく受け取れず、申し訳ない状態の時期もありましたが、今はこちらがTwitterに慣れ、改善されたと思います。

複数のアカウントも持てるため(裏垢、サブ垢、闇垢など)で本音をつぶやかれる方も多いと思います。その気持ちをこちらも察知して、お話を伺うことが大切だと思っています。つぶやかれる最初の言葉が、ドキッとするものもありますが、心を打ち明けてくれている証拠なので、キャッチボールのように、しっかりと言葉を受けとることが大事だと思います。

――1回目のキャッチボールを成立させるために、どんな工夫をしていますか?

最初にどう声をかけるかも、とても重要だと思います。会話を始めやすい、安心してお話いただけるような返信を心がけたり、事前にご相談内容を書き込んでいたいた方にはその相談内容に関するお返事を書いたり、カウンセラーと会話しやすくなる工夫をしています。

——Twitterで話される相談の特徴はなんでしょう?

心の叫びのような苦しみをダイレクトに表現されることも多いと感じています。心の底でずっと悩み続け、辛さから抜け出したいけれどどうにもならないこと、情報提供やアドバイスでは解決しないことが他の相談方法より多いようにも感じます。

私たちは、何でも話せる、相談に来られる方から信頼されるカウンセラーでありたいと願っていますので、ぜひ、お話にきていただければと思います。

——相談者さんにとって、Twitterを使って相談するメリットはどんなことでしょう?

手軽にアカウントを作成でき、複数アカウントを持てることや、、ツイートとダイレクトメッセージを使い分けることで、自分の心の引き出しをひとつのツールで可視化して使い分けできるのがTwitterの良いところだと思います。
誰かに言いたくてしかたがない事があるけれど、お友達やフォロワーが見ている場所で何でも話すのは躊躇してしまいますよね。そういうときは、「こころのほっとチャット」に相談して頂き、ご自分の引き出しのひとつにして頂けたらいいなと思います。

——これからTwitterで相談しようとしている人にどのようなことを伝えたいですか?

ニュースでも報道されている通り、SNS上で知り合った人とトラブルが起きる事件が後を断ちません。
不安なことがあって、Twitterで誰かと知り合いたい、話したいと思われたら、「こころのほっとチャット」のカウンセラーと知り合って欲しいと思います。

誰もそのつぶやきを読んでくれなかったり、心ない言葉を返されたりして、Twitter上で孤独を感じる人もいるのではないかと心配しています。

話したいことがまとまっていなくても大丈夫です。
そのつぶやきを「こころのほっとチャット」に聴かせてほしいなと思っています。

 

2020年8月20日
広報スタッフA

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第1部 12:00~16:00(受付は~15:00)/第2部 17:00~21:00(受付は~20:00)

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Twitterでカウンセラーとお話ししませんか(1)

カテゴリ: スクエアのSNS相談 作成日:2020年08月15日(土)

東京メンタルヘルス・スクエアのSNS相談では、Twitterのダイレクトメッセージを通じてカウンセラーがお話しをお聴きしています。

最前線でお話を聴いている3名のスーパーバイザーにTwitterを通じた関わりへの想いを聴きました。

 

お一人目は新行内カウンセリングセンター長です。

Twitterの匿名性には、善にも悪にもなる両義的な性質があると言います。そのTwitterにあえて話ができる場を作る意味について話を聴きました。

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――東京メンタルヘルス・スクエアでTwitterの相談を始めた思いを教えてください。

 

一言で言うと、Twitterで死にたい消えたいとつぶやく人が、そのままTwitterで相談できたらいいよね、という気持ちです。

 

――そのまま、ですか?

 

嬉しいとか楽しいとかのポジティブな感情は、FacebookやInstagramで出すことができます。
消えたいとか辛いとか、リアルや他のSNSでは言葉にすることがはばかられるような、でも切実な感情があふれているSNSがTwitterであると考えています。
私は、カウンセラーは相談が必要とされる場で役に立ちたいと思っています。だからネガティブで切実な感情に一番近いSNSであるTwitterに相談の場を作りたいという思いがありました。

 

――Twitterは「つぶやく」場所ですから、誰も見てなくてもいいという気持ちで書いているようにも思います。

そうですね、誰も見ていなくもいいのであればスマホのメモに日記のように残しておけばいいですね。それでもあえてTwitterでつぶやく。

本当は、誰かに見て欲しい気持ちがあるのでしょうね。見て、受け止めて欲しいというか。特定の人にメッセージを送る代わりに「つぶやく」時、そういう願いがあるように思います。その願いは、『#死にたい』のようなハッシュタグを使い、検索されやすくする行動にも現れているように思います。

 

――つぶやいてスッキリするだけの場所ではない、ということですね。

 

気持ちを言葉にして出すことは大切です。
ただ実は、その後がさらに大切で、言葉に出した思いを受け止めたり、汲み取ったり、理解する人がいると、もっと良い。ホッとした気持ちになれます。
最初は勇気を出して大切な自分の気持ちや悩みを身近な誰かに言えていた人も、聴いて欲しい相手が受け止めるどころか全否定したり信じてくれなかったりすると、余計に傷ついて、誰にも言えなくなってしまいます。

――信じてもらえない!そのショックは計り知れないものがあります……

 

最近、学校では「SOSの出し方」教育の重要性が言われますが、もしかしたらそれ以上にSOSの受け止めを方を教育していくことが重要かもしれないと考えています。
家族や友人、先生など周りの人が子どもたちの心の声を受け止められたら望ましいのですが、受け止める余裕がないこともあるでしょう。みんな自分自身のことで大変な思いをしながら生きていますから。

 

――受け入れてもらえない経験を繰り返して自分の気持ちを1対1で伝えることが怖くなってしまった人には、つぶやきはちょうどよいツールなのかもしれませんね。

 

伝えるのは怖いけど、それでも誰かに見て欲しい。文字にさえならない心の奥のほうにある感情がツイートの後ろに見え隠れしています。
そのような感情の受け皿でありたいし、どこかで誰かがそれを受け止めないと危険だとも感じています。

 

——危険、ですか?

 

自傷他害が疑われるツイートばかりしているとTwitter社から連絡が来て、さらに続けるとアカウントが凍結されます。
行き場をなくした気持ちは膨れ上がって追いつめられてしまう。Twitterでも行き場がなくなれば、さらに孤立しててしまう。そうして追いつめられた人は視野が狭まったり判断能力が落ちたりしやすいですから、通常の状態なら無視するような誘い文句に乗って危険な目に遭ってしまうこともある。これはなんとしてでも防ぎたい!と思うのです。

 

——視野が狭まっている時って自分では気が付けないですから。これ以上傷つかないためにも孤立しないことは大切ですね。

 

私はスクールソーシャルワーカーとして自傷行為を繰り返す子どもと向き合う時、「本当は自傷を止めて欲しいけど、ダメ!って言われるだけだと、あなたの大変な心の行き場がなくなって、本当に心がつぶれちゃうよね。でも心配だから、自傷をしたくなったり、してしまった時には、言える人には言うって約束して欲しいな。言える人は誰かいる?」

と言って、周りの人の目が届く場所に、その子が居てくれるようにはたらきかけます。

Twitter上でも、私たち「こころのほっとチャット」が「大切な心の声を言える人」になりたいと願っています。

 

――そのような人たちがTwitter相談に繋がるには、どうしたらいいのでしょうね。

 

以前、辛い気持ちをツイートすると「辛いときはここに相談してください」のような誘導表示がありました。
実際には本当に辛い時にこんな表示を見ても、その時は相談する気にならないかもしれません。でもね、その広告が頭の片隅にでも残っていて、いつか「あの時見たサイトに相談しようかな」と思ってくれたら良いと思ってます。

カウンセラーであっても、本人が望まないところで心をこじ開けるようにして悩みを聴くことはできません。自らの意志で話したいと思うことが、やはりとても大切ですから。

 

――実際、Twitterで相談を受けて、どのようなことを感じますか?

 

Twitterの大きな特徴が匿名性です。この匿名性には善だ悪だと言えない両義的な特性があります。
それを怖いと感じることもありますし、ありがたいと感じることもあります。

 

1つ目の怖いな、というのは、相談に来られた方がどんなに危険な状態にあっても、本人を特定して救助することが難しいかもしれないということです。

不確かな繋がりの中で話を聴くことは無謀なのではないかと思うほど、怖いと感じる時もあります。その一方で、匿名性が高いからこそ、思い切って危険な状態であることを話してくれたのだろうと感じる時もあります。

 

2つ目のありがたいな、というのは、リアルな場では表に出せないだろう言葉を聴けることです。
弱い気持ちや本音をそっとつぶやくこともできるし、攻撃的なことや八つ当たり的なことを大声で叫ぶこともできる。ツイートする人にとってはストレス解消の手段になる一方、その叫びで傷つく人もいます。ときにはその攻撃性がカウンセラーに向けられて、チクチクと痛むようなこともありました。

――善悪どちらの働きにもなる性質ですね。そのような怖さについて、どのように接したら良いと思いますか?

私たちカウンセラー自身がTwitterの特性、どのように使われているかを学んで、ときには実際に使ってみて、慣れていくことが大切だと思います。
このツールの特性を理解すれば、必要以上に恐れることも痛むこともなくTwitterを通して話が聴けますから。

 

――これからTwitterで相談しようとしている人に、どのようなことを伝えたいですか?

 

あまり構えずに、「少し話そう」くらいの気持ちでDMを送ってほしいです。
「相談」って、自分の弱さや出来ていないことを告白しなければいけないような気がして、身構えてしまう人もいるのではないかと思います。大袈裟に考えないで、いつもはつぶやくだけの気持ちを、今日はカウンセラーにも話してみようかな、と思ってもらえたら嬉しいです。

2020年8月15日
広報スタッフA

 

■こころのほっとチャット(SNS相談) 

50分間の無料チャット悩み相談。相談は1日1回まで。QRコードはこちら

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第1部 12:00~16:00(受付は~15:00)/第2部 17:00~21:00(受付は~20:00)

※毎日実施。毎月最終土曜日は、12:00 ~ 翌21:00まで深夜早朝も受け付けています。

 

■お話しパートナー(50分3,000円の傾聴カウンセリング)

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疾患専門相談員へのSNSカウンセリング研修を行いました

カテゴリ: スクエアのSNS相談 作成日:2020年07月30日(木)

疾患についての相談を専門とする相談員の方々からSNS相談を取り入れるための研修をしたいと依頼を頂き、研修をさせていただきました。
講師を務めた新行内に、研修を通じて感じたことを聴きました。

hospital waiting


――相談員の方はどんなことに興味を持っていると感じましたか?

 

SNSを用いたチャット相談とはどのようなもので、どのよう進めているのかに興味をお持ちでした。
全国SNSカウンセリング協議会の「SNSカウンセラー能力要件」を事前に読み込んで、能力要件の中から特に研修してほしい技法をリクエストして研修を依頼されました。

 

――リクエストについて、研修内容で意識したことはありますか?

 

相談内容の事例を事前にいただいていました。それをできる限り踏まえつつ事例に対してカウンセリング技法を用いた場合の応答例を交えて技法を紹介しました。

 

――現場に即した具体的な対応例は、相談員の方々にも伝わりやすかったのではないかと思います。

その中で、一番伝えたかったことは何でしたか?

 

基本を大切にすることを、ぜひお伝えしたかったです。
どのような相談内容も「気持ちを受け止める」「気持ちを汲み取る」「相手の反応をよく見る」ことが基本になります。

“汲み取る”というのは、”共感する”よりもう少し積極的に相手に近づいていくプロセスです。
上手く表出できていない気持ちを汲み取ることができると、分かってもらえたと感じられ、本当に相談したいことを話しやすくなります。

 

――新行内さんが言いたかったこと、上手く伝わっていそうでしたか?

 

『専門相談員という立場上、疾患に関する情報提供も大切ですが、心理支援も大切と改めて感じました』と感想をいただきました。伝わってるんじゃないかなと思います。

 

――それは嬉しいですね!
一方で、私達カウンセラーが、専門相談員から学べることはどんなことでしょう?

 

SNS相談という新しい手法を取り入れようという意気込みを感じました。

せっかく研修をしてもらうのだから最大限吸収しようとされている。その勉強熱心な姿勢にはぜひ学びたいところです。

 

――興味深い質問はありましたか?

 

医師や病院に対する怒りやクレームの相談にどう対応しますか?という質問がありました。気持ちを聴くだけでは満足しない場合にどうするか、という質問です。

 

――専門相談ならではの事例ですね。新行内さんならどうしますか?

 

まずは聴いて、気持ちを鎮める、収めることです。人にとって気持ちの処理が一番難しいものです。
気持ちが引っかかっていると、先に進めないですから。

自分の気持ちを表現でき、それを受け止めてもらえる場所があることはとても重要なことです。
こちらがしっかりと寄り添って傾聴しても、怒りやクレームの気持ちが鎮まらなければ、次のステップとして医師等への事実確認といった具体的な方法を検討すると思います。

 

――どんなに医療を駆使しても思うように快復しない状況で、やり場のない怒りが医療に対する怒りにすり替わっていることもあると思います。

 

本当は医療への怒りではないとしても、カウンセラーがその場で指摘しても受け入れられないことがほとんどです。

それは当然ですが、こちらが力づくで否定できるものでもない。相手が大人の場合はもちろん、子どもの場合だって難しい。医師のように一定の権威ある専門家の立場からの指摘であれば、渋々納得することもありますが。

 

――そうですね、本人が自ら納得できないと。

 

当団体の武藤清栄所長は「諦める」という言葉を前向きな言葉として使います。
「諦める」という言葉の語源は、一説には「明らかにする」という言葉があるそうです。
できることとできないことを明らかにした上で、やっと「諦め」がつくことがあります。それができると、つまり諦めることができると、一歩先に進むことができるのです。その明らかにするプロセスを共に進めていくことが、私達にできることではないかと思います。

 

――最後に。今回研修をしてみて、率直な感想は?

 

いつもの研修は1人で行いますが、今回は研修講師を2人で行いました。手が足りないところを助けてもらい、想像以上にやりやすかったです。

 

――予想外の発見ですね。では次回から、研修依頼は講師2人組で呼んでいただきましょう(笑)

 

 

2020年7月30日
広報スタッフA

 

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NHKワールドJAPANでSNS相談が紹介されました

カテゴリ: スクエアのSNS相談 作成日:2020年07月05日(日)

こんにちは。

東京メンタルヘルス・スクエア広報スタッフAです。

 

多言語で日本のニュースを伝えるサイトNHKワールドJAPANの取材を受けました。

20名ほどのカウンセラーがZOOMミーティングを行っている様子とSNSスーパーバイザーへのインタビューが、英語のニュース動画で紹介されました。

 

【掲載記事】

Coronavirus Triggers Mental Health Crisis(NHK World-Japan News)

 

インタビューを受けた賀澤SNSスーパーバイザーに「ニュースを通じて伝えたかったこと」をお聴きしました。

 

NHKWorldNews

 

——ZOOMミーティングとNHK World-Japan Newsのインタビュー、お疲れ様でした。インタビューを受けられた感想を教えてください。

 

私は以前から外国人の方達に日本語や、文化を紹介しつつ生活をサポートする団体でボランティアをしていますので、日本の時事を英語で伝えるニュースサイトに東京メンタルヘルス・スクエアが紹介されて嬉しく思いました。

カウンセラーがいない国もありますし、日本や滞在国で働く上でのヒントになるかもしれません。コロナ禍でも沢山の外国人が日本で暮らしています。やむなく帰国された方も大勢います。また、帰国できなくなった日本人も世界中にいると思います。そのような方たちにも私たちの活動を知ってもらい、少しでも元気になっていただくきっかけになればと思っています。

 

——ZOOMミーティングではどんな話しをされたのですか?

 

SNSのカウンセラーをしていて、良かったこと、困ったこと、気になることと、体験や疑問、提案等を話し合いました。「テレワークでのカウンセリングは初めてでしたが何とか出来ました!」という方もいらっしゃり、良かったですね!と喜びました。

多種多様な経験値をお持ちのカウンセラーたちが、お互いの経験を共有する良い場になったと思います。

 

——多数の相談に対応するため、カウンセラーを増員していますからね

 

コロナ禍でカウンセラー自身がストレスを抱え込んで、仕事が続けられなくならないか、気にはしています。

私自身も心身共に健康であるよう気をつけていますが、コントロールはいつもうまくいくとは限りませんから、ZOOMミーティングで気持ちを共有することが予防になったら良いなと思います。

 

——英語で公開される記事についてのインタビューでしたが、多国籍の視聴者を意識してると感じる場面はありましたか?

 

取材は日本語で受けました。私たちの思いが正しく公開されるように言葉を慎重に選んで話したのですが「全て英語音声に変換して放送するので、楽に話してくれて良い」と言われて、英語ニュースならではの取材方法だなと思いました。

 

——面白い質問はありましたか?

 

リーマンショックの時と比べて何が違いますか?という質問がありました。比較したことがなかったので、面白い質問だなとは思いました。

かつて証券会社で仕事をしていたので、日本経済に関してどうか?ということも一瞬頭をよぎりました。

 

——リーマンショックとの比較という視点は新しいですね。どう答えましたか?

 

12年前はSNSで相談するという方法はほぼありませんでした。今はSNSで相談できることも広く認知され、カウンセリングの敷居も下がったと思っています。辛い時に気軽に相談できる場所が増えたことは良いことだと思います。

また、ZOOM等ビデオ会議で今回のように支えあうこともできますし、仕事を続けることもできることが違うとは答えました。

コロナの終りが見えない状況ですが、カウンセラーとしては良い面を見るようにしたいと思っています。

 

——実際に公開された動画を見て、どう思われましたか?

 

カウンセラーが深刻そうな顔をして話しているシーンが多く使われたと思いました。コロナ禍に限らず、カウンセラーが落ち着いて話しているシーンを公開してもらえるともっと良かったと思います。相談される方には安心感が伝わると思います。ただ、マスクも着用していますし、笑顔のシーンもテーマにはそぐわなかったのだとは思いました。

 

ニュース動画を見た方がSNSで相談に来られる時は、カウンセラーもご自分と同じように困ったり、怒ったり、人間として普通であって、気持ちを分かり合えると受け取っていただければと、今は思っています。

 

——ニュース動画では「相談者さんがパニック になっている時の対応」について話されたシーンが公開されました。

 

他にも色々話をしましたが、使っていただいたのは1点でした。

コロナの影響で不安が大きくなりすぎている方へのサポートなどをお話しました。動画を見ていただく方に伝わっているといいなとは思います。

 

——ニュース動画を見てくれる人に、一番伝えたいことは何ですか?

 

どうか1人で無理しないでください。

いつでも、違う国からでも、相談してください。

そういう気持ちで相談をお待ちしていることが、ニュース動画を見てくれた方に伝わってほしいと思います。

 

また様々な不安や困難を1人で抱え込まないために、ZOOMミーティングなどビデオツールを使って誰かと話題や気持ちを共有するという方法を、日常生活でも活用して欲しいと思います。

 

 

2020年7月5日
広報スタッフA

 

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AERA「コロナ禍の子ども」について取材を受けました

カテゴリ: スクエアのSNS相談 作成日:2020年07月02日(木)

こんにちは。

東京メンタルヘルス・スクエアの広報スタッフAです。

 

一行コピーが印象的なニュース系週刊誌「AERA」の取材を受けました。

テーマは「コロナ禍の子ども」。

日々報道されるコロナ関連ニュースの裏で報道されない被害に遭っている子どもたちに、スクールソーシャルワーカーとして活動中の新行内がどのような想いで関わっているか、インタビューしました。

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――AERAって、守備範囲の広い週刊誌ですよね。どのような目的で取材に来られたのでしょう?

「子どもたちは3月以降のコロナ禍において家にこもることが多くなり、ネットやSNSへの接触も増えたと思われれます。危ない目に合いそうになったり、実際に会ってしまったり、被害が出た(例えば性的な画像が拡散される、誘拐、強制わいせつ、ネット自殺など)などといった相談がSNSで増えていないか、その被害を防ぐためにどうしたらいいか意見を聴かせてほしい」という問合せでした。

――その問い合わせ、どう思いました?

「ネットと子ども」というAERAさんのテーマ、大変興味深いと思いました。
私にとって小中高の子どもは普段の相談で関わることの多い世代であり、ネット社会の動向や事件にも興味を持っています。

――新行内さんご自身も、ネットで事件を体験したことはありますか?

事件というほどではありませんが、SNSで失敗して怖いをしたことが何度もあります。
本名を出さずに完全プライベートのSNSで弱音とかを呟いていて、全く悪気はなかったのですが、ルール違反と受け取られる言動をしてしまったこともありました。それ以来、プライベートな内容をSNSで発信することは止めました。

――匿名になったつもりでも特定される恐れがある。SNSの怖い部分の一つですね。

それでもSNSに夢中になる心理は理解できます。SNSが悪というわけではなくて、必要とされている面もありますから。

――必要とされるのはどんな面だと思いますか?

今まで出せなかった声が出せることですね。
SNSは声の小さい人たちが自己表現できる場所、繋がれる道具になる。遠くの人とも匿名でつながることができる。それを必要としている人は少なからずいると思います。

――危険や被害を防ぐために、どうしたらいいのでしょう?

取材のときは6つお話しました。


(1)子どもたち自身が自衛力を身につけること
SOSの出し方、ネットリテラシー、困難に対して悩んだ上で答えを出す力を身につけられるように、学校や親が教育していく必要があります。

(2)親や教師が見守る
現実世界で目をかけてもらえない子がインターネット上で注目されているように感じると、不純な動機を隠した誘いにも応答してしまう傾向があります。
そうならないように見守り、ひとりにさせないことが大切です。

(3)周りが目をかける、声をかける
リアルなところでさみしさや満たされない気持ちを抱えて、心に隙間が空いている子たちに対して、悪意ある人が使う声かけの常套句は「相談に乗るよ」。この言葉を優しくかけられると、心の隙間にすっと入ってしまいます。

その前に周りが声をかけ、相談に乗ることが予防になります。

――私たちも「相談」が彼らの役に立つと信じてSNS相談の場を提供しています。
同じ言葉も悪意を隠して使うと、子どもたちを被害に遭わせることができてしまう…‥なんだかショックです。

(4)危険性の周知
これはマスコミの役目ですね。こんな危ない事件が起きた、皆さんこういうことに気を付けましょう。そういう注意喚起をどんどん発信して欲しいです。

(5)セキュリティシステム
フィルタリングサービスや子ども向け機能制限ができるスマホなど、システムで守れるところは活用した方がいいです。

――子どもは、親が思っている以上にデバイスを使いこなすことも多いので、親にも子どもを守るための知識が必要ですね。

(6)スマホの制限
事件に巻き込まれることがなくても、スマホのやりすぎは良くないです。学力、体力、視力の低下、ネット依存のリスクもあります。

ですから親子でスマホを購入前に話し合ってルールを決めることが大事です。ルールが守れなかったり、子どもが危ない目に遭いそうになったら親が介入できるようにすることも必要です。

――SNSで危ない目に遭ってしまい相談に来る子どもに、新行内さんならなんと声をかけますか?

「大変だったね、大変な目に遭ったね」のように声をかけます。
子どもは親や教師に怒られているかもしれない。怒られなかったとしても、自分で自分を責めている。それはかわいそうだし、誰かに責められるのもつらいですが、自分に責められるのが一番辛いと思うんです。だから、その辛さや大変さを理解しようとします。
危ない目に遭うような行動をしてしまった理由を聴いて、理解するように努めます。子ども自身が何故その行動に走ったかを理解できれば「どうしたら良かっただろうね?」と、話し合うこともできます。

――新行内さんらしい受け止め方ですね。


小学生〜中学生くらいまでは、この関わり方で被害を防止できることが多いです。
しかしそれよりも少し上の年代になると共依存のようになって、なかなか被害が終わらないこともあります。相手のことを「彼氏」「彼女」と認識して付き合っていると、騙されて性被害に遭うのとは少し意味合いが違ってきますから。

――そういう子どもには、どう関わるのですか?

少なくとも、見放すことはしません。スクールソーシャルワーカーと本人の関係を維持しておくように努めます。つながりがあれば、困ったことがあった時や危ない目に遭った時にサポートの手を差し伸べられますから。

――どういう子どもたちが、そのような被害に遭ってしまうのでしょうか。


日常生活で他者との関係が希薄な子は、危ういと感じます。

そういう子たちは、ソーシャルスキルを構築できていません。他者と関係を作る力、断る力、はぐらかす力、ごまかす力が育っていません。
さらにリアルで関係が希薄であるがゆえに、ネットでの関係をとても大切に思っていて切れるのが怖い。だから嫌なことを言われても断ることができずに言いなりになってしまう。

――ソーシャルスキルを育てるには、どうしたらいいのでしょうね。

本当は、家庭や学校、友達などとの関係の中で学んでいけたらいいと思います。もしそういう関係がなくて危険な目に遭ってしまった子たちには、今回の教訓から少しづつ学んで欲しいなと思います。

――カウンセラーには、どんな関わりを心がけて欲しいと思いますか?

自分のしてしまったことに後悔している子は、相談に来るとき相手の様子を伺っています。ちゃんと聴いてくれるのかな?また怒られるかな?と不安に思っていることが多いです。ですから、責めない、否定しないで聴いて欲しいです。
そのあとで、同じ目に遭わない方法を、ひとりの大人として子どもたちに教えてあげてください。そのためにカウンセラーにも正しい知識を持って欲しいです。

―取材を通じてAERA読者の方に本当に話したかったことは何でしたか?

危ない目に逢ってしまった子には事情があるのです。寂しさとか、愛情をかけられていないとか、断れないだけの事情が。
そういう事情や背景をわかろうとして欲しいです。
ダメなことはダメだよと叱るのはもちろん大切ですが、それだけでは根本的には解決しない。
そのことがAERAを手に取った人に伝わり、子どもたちへの理解が深まり、結果として子どもたちが危険な目に遭わないようになっていくことを願ってやみません。

 

【掲載記事】

◆雑誌

AERA 2020年7月6日増大号「裸の「自撮り」を送る危険」
◆WEB

被害に遭うのは「学校では目立たない子」? 中学生のSNS通じた性被害が急増(Yahoo!ニュース)
「裸の写真」送ってしまう子どもたち 背景につながり失う恐怖、「断る」スキルの欠如も〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

 

 

 

2020年7月1日
広報スタッフA

 

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SNS相談(9)  TMSとSNS相談の次ステージ

カテゴリ: スクエアのSNS相談 作成日:2020年06月14日(日)

東京メンタルヘルス・スクエアのSNS相談

(9)TMSとSNS相談の次のステージ

 

SNS相談利用者の皆様に、SNS相談の向こう側にいる私たちのことを少しでも知ってもらいたくて、NPO法人東京メンタルヘルス・スクエア(以下TMS)の創始者であり理事長である武藤清栄所長に「東京メンタルヘルス・スクエアのSNS相談」というテーマでお話をお聞きしています。

 

最終回はTMSとSNS相談の次のステージについてです。

syocho9

 

――SNS相談で、次にやってみたいことは何かありますか?

 

カウンセラーと話すことがもっと自然になってほしい。生活の中に溶け込んで行きたい。翻訳機能等を使って海外の人とも話してみたいですね。

 

――カウンセリングが日常的になると良いということでしょうか?

 

日常にカウンセリングを持っていく、というほうが近いかな。たとえば、友達どうしでやってる雑談。

友達同士でLINEとかやったりしてるでしょ、それはそれでいいとして、カウンセラーという専門性がある人といろんなところでもコミュニケーションを取ってみたいというのが広まっていくといいなと思います。

こんなに聴いてもらえるんだ、おもしろいんだということが拡散していく。

 

最近の技術を使って、使用言語のちがう方ともカウンセリングができると、もっとカウンセリングが拡散しますよね。

そういうのができると面白いかなと思います。

 

――TMSの次のステージについてはいかがでしょう?

 

私のTMSに期待していることは、日常で起こっていることと心理学とかカウンセリングという形で結びつくというか、貼り付けていくことです。

心理学ではこうするとわかるよ、というような解釈をするとか。あるいはカウンセリングの中に日常性を見るとか。どっちでもいい。

そういう形で進めていくとTMSが発展すると思っています。

それかあと本音ね。

本音を表現しても構わない世の中、その一歩手前がSNSだと思います。

今は割と秘密主義でやってるけど、そのうち秘密をそんなに作らなくてもかまわないという世の中になっていくんだろうなと思っています。

 

――そんな世の中になったら、楽でしょうね。TMSがカウンセリングの垣根を低く身近にする手伝いというか、一石くらいは投じるところになるといいなと思います。

 

そのときは、ぜひユーモアも広めて欲しいね。

 

――承知しました(笑)

最後までお読みいただきありがとうございました。TMS所長の想い、感じていただけましたでしょうか。

私たちの活動に興味をお持ちいただきましたら、SNS相談を是非ご利用ください。

 

=========================================

 

(10)所長のテクニック:限られた時間でカウンセリングをするヒント

 

武藤所長のインタビューでは、カウンセラーに向けて、より良いカウンセリングを行うヒントを多くいただきました。その中で、1つだけご紹介します。

カウンセラーを志している皆さん、何か感じることがありましたら私たちと一緒にカウンセリングを学んでみませんか?

 

――せっかく相談に繋がったのに、50分のSNS相談では物足りないと感じるクライエントさんもいらっしゃいます。所長ならどんな工夫をしますか?

 

一番有効かなと思うのは、その50分を、振り返ることなんだよ。どのくらい話ができたか聞いてみる。こういうのを、メタ認知的なカウンセリングって言います。

 

――メタ認知的なカウンセリング、ですか?具体的にどういうものなのでしょう?

 

メタというのは「高い視点から」という意味。自分が受けたカウンセリングについてどう感じているか、自分自身で振り返って、カウンセラーに向けてフィードバックしてもらうことです。

 

――物足りないと言われたら、どうしたらいいのでしょう?

 

もし50点くらいだったと言われたら「あ、そう、あとの50点はなんだったかな?」と聞いてみる。そうやって共有できない題材があったことを確認する。そして、その題材は取り上げないまま終わる。

 

――不足だ。ということを、ただ共有する。

 

時間に限界がある場合は有効です。言えないこと、わかってもらえなかったこと、時間が来てしまったから仕方がないなと思ったこと、いっぱいあったでしょうね、と言うだけでも、共感的になる。

次回のカウンセリング予約ができる場合は、今日話し足りなかったことを次回の題材にすることを予告するのも、いい方法だね。

 

――クライエントやカウンセラーが後で振り返るのではなく、カウンセリングの場の中で一緒に振り返るのですね。

 

そう。話が終わってどうですか、言い足りないことありましたかね、何か気づいたことありますかね。また相談したいと思いましたか?もういいやって思いましたか?って。私としては聴きにくいんですけど‥‥と前置きしたり。最後の一言を付け加えられたら、ユーモアですよね。

 

――私だったら、あなたのカウンセリングは50点でしたなんて言われたら傷つくから聞けないと思いますが、「ちょっと聴くの怖いですけど」とつけたら、言えるかも。

 

そう、やると身に付く。やってみて。

 2020年6月14日

広報スタッフA

 

 

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日経新聞のテレワーク写真取材を受けました

カテゴリ: スクエアのSNS相談 作成日:2020年06月12日(金)

先日の電話取材に続き、カウンセラーが自宅でSNS相談を行っている様子の写真取材を受けました。

協力したいと手を挙げてくれたカウンセラーにお話をお聴きしました。

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——在宅SNS相談の写真取材に手を挙げられた経緯を教えてください。


新型コロナがなければ、ここまで実現される事もなかっただろうテレワーク。
こうして自宅からでも心理相談・支援ができることが少しでも広まってくれたらと思い、手を挙げました。 

 

——在宅SNS相談の一番のメリットは何だと思いますか?

 

悪天候、非常時のように相談者さんが支援を必要とする時に支援できる事だと思います。
 
――自宅取材を受けてみて、カウンセラーの個人情報に配慮してくれたなと感じた点はありますか?
 
記者の方が、スマホで撮った写真をその場で見せて確認を取って下さったことです。
自分は相談対応中でしたので、ざっくり確認しました。同席された新行内さんがもう少ししっかり確認してくださっていたと思います。
 
――自宅訪問を受けてみて、想像と違ったところがあったら教えてください
 
そうですね…コロナ自粛直後で、暑い日中に車でなく電車でいらしたことに驚きました。
ただでさえ夏日で、マスクをつける事でさらに暑く…来訪された当初は暑さで顔が真っ赤でした。
ZOOM取材も増えるなか、それでもこうして現場を大切に考える記者さんもいることを実感しました。
 
――テレワークの取材を受けた感想を教えてください

 

私にとって、テレワークはコロナの前から身近な風景でした。

私の父は自宅で仕事することが多かったですし、 私自身もここ10年、自宅や外出先でも書類作成・メールや電話での対応を多用してきました。

記事や写真を通じてテレワークの認識が広まり、コロナ前よりも一層の活用・発展につながることを願っています。
貴重な機会を頂きありがとうございました。

 

 

2020年6月13日
広報スタッフA

 

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