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ジャーナリスト渋井哲也氏を招き『ネットと自殺』に関する社内研修を行いました - 悩み相談と心の対話の場所 | NPO法人東京メンタルヘルス・スクエア

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東京メンタルヘルス・スクエアblog

ジャーナリスト渋井哲也氏を招き『ネットと自殺』に関する社内研修を行いました

カテゴリ: スクエアのSNS相談 作成日:2020年01月17日(金)
 ジャーナリスト 渋井哲也氏を招き

『ネットと自殺』に関する社内研修を行ないました

 
shibui
研修を終えた渋井哲也講師(左)とその最新著書『ルポ 平成ネット犯罪』(ちくま新書)
本ブログ記事執筆した当NPOカウンセリングセンター長:新行内(右)
   

SNS相談は面接、電話、Eメールに次ぐ、新たな相談手段。特に若者や子どもたちにとっては、気軽に利用しやすい相談手段となっています。
そしてそれは新たな試みであるがゆえに、カウンセラーにとっての新たなチャレンジといってもいいでしょう。

 

このため、SNS相談においてさらに効果的な支援ができるカウンセラーにスキルアップするための研修は、これまでと趣向を変えることも必要です。

そこで今回は、これまでとは趣向を変え研修を行ってみました。

 

研修のテーマは「ネットと自殺」。

講師は、これまでのようなカウンセラーや対人援助の専門家ではなく、ライター/ジャーナリストの渋井哲也氏をお招きしました。(2019年12月14日(土)研修実施)

 

1.ネット、いまのエッジは?

 

実はこの研修ではカウンセラーの面々は、冒頭から、意表をつかれたようになってしまいました。

 

渋井哲也氏「LINE相談をやってるんですよね、オープンチャット(*)って知っていますか?」
カウンセラー「???」
渋井氏「え? 知らないの誰も?」

 

LINE相談をやっていながら、カウンセラーのほとんどはオープンチャットというものを知りませんでした。

そのような私たちに、渋井氏はオープンチャットがなんたるかを、手をとるように教えてくださいました。

 

渋井氏「オープンチャットに参加すると、いまの若者の日常の声が見れます」
いまの若者が常日頃どのようにSNSを使っているのか、そのエッジの一つを学ぶことができました。

 

ほかにも、こんなこともありました。

渋井氏「SNSのピクシブくらいは見ておいた方がいいですよ」
カウンセラー「??? ピクシブ? 知らない、、、それは写真? プリンター?」

 

さすがにジャーナリストの渋井氏、いまの最先端、エッジの部分をこともなげに私たちに教えてくださいました。

 

*LINEのオープンチャットとは、2019年8月よりLINEに追加された3つ目となる新トーク機能。友だち登録した人との「トーク」、友だち登録した人たち同士の「グループ」に加え、友だち登録していない人とも自由に自分の名前を設定したプロフィールで交流できるグループとしてスタートしたのが「オープンチャット」である。

 

 

2.自殺についての深遠なる洞察力

 

今回渋井氏より学ぶことができたのは、そういったエッジだけではありません、学問的なところでもまた学ぶことができました。
そのひとつは、自殺が関わる裁判の中で、資料として多用されているというシュナイドマンの『自殺とは何か?』(誠信書房,1993年)という文献からでした。

 

シュナイドマンは、著書で以下のように述べているそうです。
●自殺の共通の動機は、耐えがたい心の痛み
●自殺における共通の悩みは、心の願いがかなわぬこと
●自殺の共通の目的は、直面する難問を解決すること
●自殺に共通してみられる感情は、望みも、救いもないという思い
●自殺者に共通にみられる心は、揺れる心
●自殺者にみられる認識の特徴は視野の狭窄
●自殺者にみられる特徴的な対人行為は、死ぬことの予告である
●自殺によくみられる行為は「逃亡」

 

SNS相談の中で、「死にたい」という声をたくさんお聴きしていますが、相談を振り返ってみても、シュナイドマンのこれらの言葉には「たしかに」と納得できる奥深さがたくさん凝縮されていると思いました。

 

 

3.移り変わるものと、変えてはいけない大事なものと

 

もっと多く我々カウンセラーが学びとったところ(共感性羞恥、インターネットの「第3空間」化、「逸脱」行動をどう見るか?、過剰適応、…etc.)をお伝えしたいところですが、ブログですのでここまでとします。
さらにという方は、例えば渋井哲也氏の各著作を参照していただくとよいかと思います。
例えば渋井氏の最新著作を下記にご紹介しておきます。
渋井哲也『ルポ 平成ネット犯罪』ちくま新書、2019年

 

 

元号の変わり目は、なぜか時代の変わり目でもあると言われます。


渋井氏の最新著作のタイトルは、「平成」ネット犯罪ですが、はたして「令和」となり、ネットの世界はどのような変化を見せていくのでしょうか?

時代は変わり、相談手段も移り変わり、しかしながら、かといって、カウンセラーが大事にすること自体は変わることはないと考えています。
我々カウンセラーは、相談手段がいずれであれ、相談者の心の中のさまざまな思いをしっかりと聴かせていただく、そういった営みは今後も変わることはないでしょう。

 

2020年1月16日
特定非営利活動法人 東京メンタルヘルス・スクエア
カウンセリングセンター長 新行内 勝善

  

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